マラソンと胃炎

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北海道マラソンに出て完走した方が、その後から腰や足の調子が悪いという。話を聞くと、マラソンの後、暴飲暴食をして胃をこわしたという。それから何となく調子が悪いのを工夫して筋トレしたが、全然良くならないので来たという。以下はその方の身体の所見である。

  1. タマックラインに強い反応
  2. お尻の胃炎と左右差の点にのみ反応(坐骨神経痛の反応なし)
  3. ハムストリングに強い反応
  4. 按腹でお腹を触ったらガチガチ
  5. 左腰痛-腸の反応点

以上の点から、「胃炎を起こしてからほったらかしで、腸まで動かなくなった事による腰と足の違和感」と説明した。だからこういう場合は足の何処何処の筋肉が悪いと言っても、ほぐしても何をしてもすぐにまた悪くなる。胃腸さえ治せば足はいじらなくてもいいのである。以前、アイアンマンレースに出た方から聞いた話だが、「長い距離を走ると胃が上下して胃炎を起こす。胃が丈夫な方は走れるが、胃が弱い方は足が原因出なく胃が原因で途中でリタイヤする。そしてアイアンマンレースの後はパーティーが開かれない。皆胃がやられていて食べられないからである。」これには納得してしまった。マラソンをやっている方達は足や腰を治せばと思っているだろうが、それを良い状態に保つためには胃腸機能は絶対条件である。先日、アイアンマンに出て完走した方がいたが、数ヶ月前から胃腸に対してストイックなまでに制限をしていた。お酒・甘い物・コーヒー全て止めてレースに備えて完走した。何とその方は普段から腰痛持ちだったが、レースでは腰が痛くならなかったという。この胃腸に対しての配慮がいい結果を生んだことは間違いない。スポーツの性質上、筋トレばかりに目が向くのはわかるが、この胃腸機能を無視しては治療は出来ない。そしてこの胃腸機能が壊れ続けると鬱病になったしまうのである。我々の世界ではこういう事は常識なのだが、中々まだ浸透していない。

 

2016年9月26日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中