不眠症と首のこり

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大分前の話だが、男性の不眠症治療がうまくいかず当時お世話になっていた先生に送ったら、簡単に治ってしまった。気になって先生に聞いたら、「お前に言ってもわかるわけがない。ヒントだけやるが首の7番の回りだ。」と教えて戴いた。その後何年かしてこの謎が解けた。首の7番というのは首を前屈させたときに、恐竜の背中みたいに真ん中に骨が出る。丁度肩の高さで一番出ている骨が7番である。不眠症の方はここが硬く柔軟性がなくなると首がゆがみやすく、自律神経失調症を起こしやすい。この7番は単独で治療しにくいから回りをすべて納めないとうまくいかない。以前教えて戴いた先生はその複雑な絡み方を、当時の私に説明してもわからないと言ったのである。普段の治療であまりいじらないポイントだが、不眠症の方の1つの特長である。ここはツボで言うと「大椎 だいつい」と言って風邪で鼻水や寒気の時によくお灸をする。ここが硬いと上半身の血流が上がらない場所である。長い時間をかけて先人の方達が悩んで掴んだ治療ポイントが最近ようやくわかるようになってきた。しかしこれを若い先生に説明しようとすると、確かにどうせ説明したってという気持ちになる。歴史は繰り返すではないが、ようやく当時の先生の気持ちがわかるようになってきた。

2018年2月5日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中