仕事で少し偉くなった人の悩み

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学生時代から身体を診ている方だと、就職してから少し偉くなるとある特有な悩みを抱える。それは会社で新人の頃はただ言われたことをこなせば良かったが、10年近く経つとある程度人の上に立つようになる。係長や課長と肩書きがつき、人を束ねる仕事になる。実はこれは向き不向きが合って、学者タイプで自分の研究を進めたい方だと続けられない。以前、小学校の教頭先生(最近は副校長と言うらしい)が鬱病で入院中紹介されてきた。話を聞くと、「私は子供を教えるのが好きで先生になった。しかし少し偉くなって教頭と言われて、朝から晩まで書類作りばかりで、授業も無いし、考えることは教育委員会対策などで面白くない。教頭でいる限り鬱病は治らないと思う。」と言う。ご自分でもう解決策を持っていたので、「先生は教えた子供の笑顔が見たいんでしよう。喜ばれたいわけですよね。」「そうそう。」「じゃ、解決は簡単じゃないですか。職場を変えるしかないですね。」こんな話をして病院から退院後、養護学校の先生になって現場でいきいき働いている。同じようにある販売の仕事をバリバリやっている方が、少し売り上げが上がったので、数人を束ねる代理店の店長になった。この方の身体を診て、「あなたは外でバリバリやりたいでしょう。デスクワークは大嫌いでしょう。」と言ったら、ビックリして、「そうなんです。お客さんとしゃべっているのが好きで、書類なんかやりたくないです。」と言う。販売などの仕事の向き不向きも身体を診ると良くわかる。「じゃ、一般販売員になるしかないね。」と言ったら、「身体でわかるのですか?」と聞くので、「デスクワークが向いている方の体は特徴があります。また外回りの方の体も特徴があります。ミスマッチだと身体と心を病むだけです。人には居場所があります。」と説明をした。偉くなるのはいいが、身体に向かない仕事を続けると鬱病が待っているたけである。

2018年9月12日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中