四股と古傷

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腰と膝がなかなか治らなかった方が、毎週治療に通い最近は少し調子が良いという。以前右膝を治療した時は反対の左脚に負担がかかりすぎていて、まず左脚を治療したあとで、右膝を治療していい結果が出た。その後、スクワットをやったら調子が悪いので、「四股」を勧めて、少しずつ出来るようになりやりながら不思議な体験をしたという。本来、右膝が古傷なのだが、四股を踏みながら以前痛めたところが伸ばされると痛みを感じるという。治療で辛かった左脚は何とも感じないのに、まるで、「古傷がしっかり残っていますよ。」と言われているようだと言う。これはまさにその通りで、四股のように各関節を極限まで伸ばしたり曲げると自分が裸にされる。古傷があぶり出されるわけである。ここまでくれば治ったも同然で、あとは四股を続けながら、古傷の痛みが消えるまでやればいい。実に身体は適切な情報をくれるものだ。逆を返せば、左脚を楽にして、右膝痛は感じないかも知れないが、古傷は厳然と残っているということである。治療して少し楽になったからと言って,少し無理をすれば簡単に再発する。お相撲さんもこういう稽古をしながら自分の体調管理をしているのだと思う。

 

2015年11月19日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中