患者さんの言葉を信じてあとで訂正

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常連さんが数ヶ月前にハムストリング(太腿の裏側)に肉離れを起こした。久しぶりに来て、「今はどうですか?」と聞いたら、「10%残りです。しかし完治しないのはやはり若い頃とは違う。少し悩みです。」と言う。試しにハムストリングの反対側の大腿四頭筋(太腿前面)を触ったら相当悪い。「大腿四頭筋がこんなに硬くて10%残りなら、いかに回復力がいいかと言うことです。周りの環境が悪くても殆ど治っているのですから凄いことです。同年代の方の中では抜群に回復力がいいと言うことですよ。」と伝えた。中々治療が進んでも大腿四頭筋がほぐれないので、すこし鍼に電気を通してほぐすかと思いながら、試しに10%残りという痛めたハムストリングを触ったら、治っている所の話ではない。半分も治っていない。本人はいいと感じていたかも知れないが、しっかりと肉離れの炎症が残っている。「先程まであなたの言葉を信じて素晴らしい回復力ですと言いましたが撤回します。数ヶ月経ってこれだけ肉離れが残っているということは、回復力が素晴らしいとは全く言えません。又初めから肉離れの治療をやり直しです。」「え、そうなんですか・・・・・。確かに肉離れをしたところを触られるとかなり痛い。治っていなかったのか・・・・・。」実はこれはよくある話で、患者の言葉だけで判断するとよく狂う。患者さんを信じないわけではないが、それだけ自分の身体を正確に判定することが難しいということを意味する。そんな経験を何度もしている。今回もすっかり信じてあとで訂正。又同じ事をやってしまった。

2018年11月12日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中