病気と全体像と医者の腹づもり

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常連さんが右下腹部が痛いという。この場所は普通、盲腸か憩室炎ぐらいしか反応が出ないから、お腹を押して離したときに痛いかどうか、超音波で診てもらうか、採血などで調べればすぐ分かるという話をした。そうしたらもう既に内科で診てもらっていて、そちらでも同じ事を言われたという。医者で抗生剤を出してもらい、乳酸菌と共に5日間様子を見なさいといわれた。もし治まらなければ採血をするのでまた来なさいと言われたという。本人は悪化したら手術を覚悟していたので、何とか揉んだり鍼で楽にならないかということらしい。手術を避けたい気持ちが伝わってきたで、「昔はよく盲腸の手術という話を聞いたと思いますが、今は殆どありません。手術になるのは余程のことでそれは昔日本人が過酷な生き方をしてきたからです。世界的に有名な安保徹先生からそう教わりました。今からきつい肉体労働でもすれば分かりませんが、普通は絶食をして抗生剤の点滴で回復すると思います。」「え、手術しないんですか?」「最近は聞いたことないでしょう。」「それを聞いて安心しました。」結局この話は病気の時に何を調べて悪化した場合、どこまでやらないといけないのかが、患者に知識がなかったわけである。病気の全体像を描けず、医者がどういうつもりでいるかがわかれば不安は減ったと思う。医学知識が必要なので、少し勉強しないといけないが、診察時に問診で、「この私の症状は悪化するとどういう検査をして、どういう治療をするのでしょうか教えて下さい。」と言えばいい。それが分かるだけでも安心材料である。

2017年9月18日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中