腰から足に痛みが移れば改善

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知り合いの先生がヘルニアで腰が悪く、最新の治療でアメリカで特許も取っているというDST法という治療を受けた。「術後はどうですか?」と聞いたら、「劇的に良くなった感じはないが、痛みは腰の真ん中からお尻と足に移った。しかし今度はそこが痛くて歩けない。 痛み止めも効かず 夜もうずいて寝られない。」という。一人では杖なしでは歩けず、助手に手伝ってもらって椅子に坐らなければならない。こういう場合、我々から見ると背骨の所(身体の真ん中)から痛みが末端に移動したというのは改善とみる。治療経験のある方は知っているが、痛みが腰から足に向かって移動すればするだけ治療しやすい。こうなると我々は直接患部にお灸を沢山すえるしか方法がない。鍼は殆ど効かない。坐薬でも使って頂ければ少しは楽になるだろうが、持っていないという。まずベッドに横になれないので、立ったまま壁にもたれかかりながら患部にお灸。かなり熱いのを我慢して戴き、40-50壮ぐらいはすえたと思う。これで痛みはどうですかと聞いたら、あまり変わらないという。そして足が浮腫んで困るから、利尿剤でも使おうかと思っているという。気になり足を診たら、悪い方の足だけ浮腫んでいる。これは足を地に着いていない証拠である。こうなると反対側の脛に負担がかかっているはずだからと診たらかなり酷い。両方治療して椅子から立ったり座ったりしてもらったら自分で出来る。あれっと思って、「先生外を歩いてみましょうか。」と言って歩いたら杖なしで歩ける。これにはこちらも驚いた。このことからわかることはDST治療はヘルニアに対して効いていたということである。症状に出ていたのは坐骨神経痛で、だからお灸で治療できたのである。最近は椎間板に直接治療する方法がいくつか開発されているが、一昔前では考えられなかった。病気に対しての根本治療がどんどん開発されている。益々楽しくなってきた。

2019年3月14日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中