腰椎分離症と大外刈り

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柔道少年が無理をして腰椎分離症と診断された。以前から学生の腰椎分離症は苦労しているので、「3ヶ月の安静」と言い渡した。しかし伝えてから8日目に監督に、「そんなに痛そうじゃないから新人に大外刈りを少し見せてやってくれ。軽くでいい。ゆっくりでいい。」と言われやったら、痛みが走ったという。こういう場合、患部の反対側によく痛みが出る。そして1日ぐらいで痛みは治まるものである。その後、患部にいつもの1/2程度の痛みが出てそれも早く治まる。こんな経過をたどるのだが、今回は患部が治まらないという。これは完全にやり過ぎである。監督は治療家ではないから、これぐらいはと言う判断だろうが、子供の腰椎分離症は甘く見ない方がいい。以前、野球で親がプロにしたくて、無理させて結局、プロを諦めた子を何人か診たが、本当に安静にしないと治らない。少しぐらい良いだろうなんて発想は全くない。ある程度大人になれば演技をしてでも、腰が痛くてどうにもなりませんと監督に訴えるが、子供は真面目だから痛くても言わないケースもあるのではないだろうか。大人のいうことを信じない方がいいでも書いたが、出来れば若いうちに矛盾を感じて、自分で判断できる人物に育って欲しい。大人は立場があり、皆思惑が違う。そんな中で子供が生き残るのは難しいが、おかしいと思ったことは心から消さないで欲しい。

2018年5月19日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中