鼠径の痛みと胃炎

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普段は坐骨神経痛の方が、今回は鼠径が痛いといってきた。こういう場合はまず大腿四頭筋を診るのだが、かなり硬い。運動なら山登りか階段、内臓なら胃腸炎である。どんな時痛いか聞いたら、階段の上り下りは痛くないし、平らなところで痛みがあるという。これはおかしいと思って、胃を調べたらストレス性胃炎と分かった。スタマックラインが勝ちがちである。硬さから判断して2-3ヶ月経っている。どうも子育てのストレスらしい。この胃腸炎、ハムストリングにはよく出るが時間が経つと大腿四頭筋にも出る。殆どは左側だが、我慢していると右にも出る。ここまでくれば簡単である。説明をしながら、これは見逃されるケースだろうなぁと思った。たまたまこの方は当院にもう10年通っているから身体の状況を判断できたが、普通鼠径の痛みと言ったら、まず股関節か鼠径ヘルニアを疑う。鼠径にぽこっと出ていれば鼠径ヘルニアである。股関節ならMRIを撮ってきてという話になるが、すこし典型的に股関節症とは症状が違う。鼠径が痛いと言って胃炎は普通疑わないと思う。だからこの方には、「胃炎にまちがいないとは思うが、胃薬で鼠径が楽になれば間違いない。」と言った。こういう事は経験で出来る技である。胃をいじり、治療後は歩けるようになったので、まちがいないと思った。

2017年10月12日 | カテゴリー : 症例 | 投稿者 : 東洋鍼灸院 田中