腕と心臓の関係

ご婦人で心臓の症状を訴えてくる方は多い。心電図や超音波などで調べても異常がなく、甲状腺や他のホルモンもさして異常値が出ない。心臓の症状が続くのかと聞くとすぐ治るという。こういう方で一番多い理由は腕の使いすぎである。飲食や裁縫などの仕事で手を使わなければならない方は仕方がないが、腕の使いすぎで胸筋が硬くなってしまう。胸筋は呼吸に関わるのでうまく息が吸えなくなる。そうなると心臓は酸欠を補おうと少しの間だけで、脈を速くする。心臓がバクバクと感じる。そこそこ酸欠が補われれば心臓は元のペースに戻る。だから検査しても何も引っかからない。以前から引越などで手を使うことは厳禁という話をしているが、我々治療家から見るとこんなに腕が硬くては心臓は辛いだろうと感じるが、腕と心臓の話はあまり一般的ではない。腕は使いすぎても自覚症状が出ないのも困ったものである。心当たりのある方は一度腕を揉んでもらうといい。

 

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