頭痛

頭痛の原因picture_head_massage
まずは眼・歯・鼻の病気との関係。痛みの出ている場所に近いことが原因だが影響力は大きい。次に骨格のゆがみ、首でも肩でも、腰や胸骨(胸の前面の骨)のゆがみまで影響する。次はホルモン異常。これは女性の場合、子宮卵巣関係を疑う。次は自律神経失調症。これは交感神経優位など偏りが影響している場合が多い。次に腹圧。胃腸の機能障害や腹圧の上昇による心臓圧迫などで起こる。次にこれがやっかい。感染症。血管や自律神経などにヘルペスや菌が影響する場合がある。結局一つずつしらみつぶしに調べていくしかない。

歯が元気でないと頭の血流や喉・心臓などにも影響がある。仕事柄、首の治療はよくしますが、歯に問題があると殆ど治りません。鼻や耳でもそうです。歯・鼻・耳の影響が首に出るのです。そして頭痛まで出ます。歯は歯医者、鼻と耳は耳鼻科、頭痛は内科か脳外、首は整形。いったい誰が1つの身体をトータルで診てくれるのでしようか。きわめて疑問です。当院ではまず、歯・鼻・耳を治してからでないと治療がうまくいかない話をして、そちらが終わってからきて頂くことにしています。嘘みたいによく治ります。

偏頭痛があると同じ側の顎関節に負担がかかり、噛んだときに物を硬く感じます。偏頭痛は首のゆがみなどでよく起こるのですが、そのゆがみの影響は頭だけではなく、耳の周辺にも及びます。耳の前には顎関節がありますので、物を噛んだときにいつもより硬く感じたり、嫌な気分になります。何時も行くお店で同じ物を頼んでいるのに、やけに硬く感じたりするのは店のせいではなく、自分の顎関節に問題があるかもしれません。

歯の噛み合わせが悪くても顎関節からの影響で起こります。高低差が出来てしまうと慢性頭痛になりやすくなります。患者さんの頭の高低差を見ただけである程度、判断がつきます。この高低差を取る治療をしたあとは顔の浮腫なども取れ、頭痛も治まりやすくなってきます。頭も治療するのです。

突発的に起こる頭痛は頭皮のこりの緊張の場合があります。頭もこるのです。よく揉みます。神経の興奮が落ちて、寝ている方も多く、気持ちが良いところです。

子供の頭痛の場合、親は頭に何か異常があるのではと疑いますが、歯が抜けたりして噛み合わせ異常が原因のことがあります。プールで中耳炎なども頭痛の原因になり、この時期、耳鼻科や小児科と親は色々大変ですが、checkしておく必要があります。小学校低学年でも噛み合わせは子供自身自覚があって、こちらが聞くと左ばかりで噛んでいたと言います。中々歯痛でもない限りと頭痛と結びつけませんが、噛み合わせも聞いてあげて下さい。

胸骨の歪み
自転車をやる方で、長時間の練習になると少し前屈みで胸を痛めます。胸骨のゆがみの原因になったりしますので、喉や頭痛にも悪影響があります。一つの対策とてキネシオテーピングを使う方法があります。このテーピングは人工筋肉の作用をしてくれるので、負担がかかりそうな所に前もって貼っておくと身体は楽が出来ます。貼り方は胸を守るのですが、鎖骨下に貼ります。そして肩から胸骨まで貼るのがコツです。理由は胸の筋肉が何処についているかを考えるとこういう貼り方になります。鎖骨下は神経や血管の通り道で、保護してあげると腕や肩に痛みが出にくくなります。

少し喉がやられた場合、胸骨のゆがみが関わっていることがあります。胸がゆがむことで、咳が治りにくくなったり耳の症状が出たり頭痛が出ます。胸骨のゆがみは喉と連動していますので、必ず胸をチェックしてから咳などの治療をするとうまくいきます。

電磁波の影響
病名が10個もある方の治療をして、途中まではうまくいったが、腰痛と頭痛が取れないという。まさかと思って、自宅の環境を聞いたら、窓から電線が見え、その方は電磁波過敏症なので、部屋にいるだけで辛いとはじめていった。それを聞いてびっくりしてしまい、その部屋の問題を解決しない限り、治癒は無理だと話をした。以前にも窓から電線しか見えないという方がいて、鬱病がどうしても治らなかったので、引越をさせたら、その後治ったという。人体に対して見えないが、電磁波の影響は計り知れないものがある。取れない症状には理由がある。我々はBi-Digital O-Ring Testを駆使して、原因を探っているがそういうことがまだまだ医学の常識になっていない。電磁波が原因で悩んでいる方はかなりいると思う。

頭の血流
以前から頭痛の方は貧血が気になる。貧血になれば脳の虚血で痛みが出るが、治療には少しコツがある。医者からもらった鉄剤を飲むと便秘になりやすい。多少の便秘で数週間で数値が戻り、鉄剤もいらなければ良いが、数ヶ月飲む方もいるので便秘は辛い。そんな時勧めているのがミキプルーンである。ほとんど便秘を起こさない。適量はBi-Digital O-Ring Testを使って決める。今まで良い結果が出てきた。それでも治らない方は身体のどこかから出血をしている可能性があるので、内視鏡で胃腸や婦人科の検診が必要だ。

女性の子宮内膜症などで出血があり、貧血になった場合、我々が気にするのは頭痛や坐骨神経痛である。貧血が原因での頭痛は多い。女性の頭痛で慢性の場合は一度調べてもらうといい。その場合、貧血を治さない限り頭痛は改善しない。鉄剤を飲んだ途端、劇的に良くなる方は多い。医者の鉄剤は便秘になったりするが、当院ではミキプルーンを勧めている。便秘にならない。そして坐骨神経痛もよく出る。理由は腹筋の低下と冷えである。またストレスなどで首や腕が異常にこるので、揉むと殆どの方が驚く。こんなになっているとは知らなかったと言う。出来れば子宮が落ちつくまで、仕事や家事は放り投げた方がいい。身体を診ていると出来るわけないと思ってしまう。しかしそういう感覚を持っている方は少なく、ほんの少しいつもよりだるいだけという認識である。そこで無理をすると感情的に抑えが効かなくなったり、夜中に目が覚めたりする。頭の興奮である。そういう方は注意が必要で、頭痛が出てくれれば休むだろうが、出ない方は自分から休むことを選んで欲しい。それくらい不正出血というのは身体に対してダメージが大きい。

以前、頭痛治療で手こずっていた方が、貧血とわかりその後改善したが、また再発した。話を聞くと生理が終わっていないのに温泉に入り、目一杯汗をかいたという。頭の血管も開いたり閉じたりと忙しい。あまりに痛いので、近くの治療院で首を揉んでもらったら悪化したという。我々から見ると血管を拡げたり閉じたりして痛みが出ているところは、怖くて治療できない。炎症が起きているのだから、遠隔治療が第1選択と考えている。来院されたので、脛と腕で首や頭に関係するところを治療して、あとはアイスノンで患部を冷やした。治療が終わる頃には頭痛も治まり、やれやれである。この方は治療慣れしているので、よその治療院に行ったときには患部を言うのではなく、治療してもらいたいところを言いなさいと話した。左坐骨神経痛持田が、いつも右足の治療で改善する。頭痛も腕の治療で改善する。患者心理としては痛いところを言いたいだろうが、患部の治療は危険な場合が多い。治療慣れしている方は治療家を育てる感じで、「以前頭痛の時、なぜか腕を治療してもらったら良くなった。理由はわからないが、今回も同じ痛みなので、腕をやってもらえないか。」と言って頂きたい。治療家も発展途上人であるから、その言葉から学べる。

パソコン仕事で頭痛を抱えている方は多い。あまり慢性だと、MRIを撮って専門医に診ていただくが、殆どのケースは腕のこり、肩こり、首のゆがみが原因である。年末酷い方が続いたが、日本人の気質の中に、この身体を治さないと年を越せないという感覚がある。忘年会シーズンで時々頭痛が楽になる方がいる。聞いてみると紹興酒などを少し飲み調子が良いという。昔田舎では、大工さんが朝から酒を飲み、顔を赤くしながら仕事をしていた。少し入った方がトンカチがちゃんと打てるという。おそらく、お酒で頭の血流が良くなり、手の震えも止まり、ちゃんと仕事が出来ること分かっていたのであろう。漢方薬にしても、頭の血流剤は多い。お酒や薬というわけにもいかないだろうが、朝からカレーぐらいで頭の血流を上げて、生活したいものである。

生活
長年の頭痛で来ている方が最近少し余裕があるという。片頭痛といって痛くなったら手のつけられないタイプだが、昔なら予兆があるとすぐに薬を飲んだのに、少し間を置くと治まってしまう頭痛があることに気がついた。3割薬が減ったという。話を聞きながら、もしかしたら間を置いてその後あることをすれば、もっと薬が減らせるかもしれないと話した。
その対策は
1.頭を温めるか冷やす
2.抗ウィルス剤を飲む
3.血流剤を飲む
4.発汗する
5.精神安定剤を飲む
6.肩を揉む
などが思いつくが、実験してみる価値はありそうである。。心と身体にゆとりがあると静観することが出来るが、性格的に自分のスケジュールを真っ黒にしないと気が済まない方は、どうしても痛くなったら困るので、予兆の段階で無駄な薬を沢山飲んでしまうことになる。何事も少し視点を変えて、今までのやり方でうまくいかなかったのだから、ガラガラポンのつもりで取り組むと道が開けてくる。

慢性頭痛の方に人の身体を変えるのは、人からのアドバイスと食生活が大きい。人が生きていくために空気・水・食事はかかせないが、その中でも1番影響が大きいのは食事である。断食が我々にとっての最終治療になることはよく経験する。こんなにひどい症状でも断食で良くなった、という話はよく聞く。胃腸を休め、本来持っている力を引き出す。眠っている身体のスイッチを入れるようなものだ。あとは心の力。本でも何でも人と関わって変わる。心が奮える体験で人は別人になる。これを体験された方は多いと思う。この2つは治療のポイントで、どちらもスイッチを入れられるかどうかである。今までと同じでは何も変わらない。昔テレビでやっていたが、今のままでは今のままである。色々な方と取り組む中で、段々ゴールに近づいていく。何処に答えがあるかわからない、どれだけゴールに近づいているかもわからない。活動していく中で何かをつかむ。食生活も変え、挑戦してみる。色々な患者さんを診ていると、飽きずにあがいている方は、何とか答えを掴んでいる。無駄な努力はないのかも知れない。

かなりひどい頭痛の方で、話を聞くと先祖が脳卒中関係で高血圧もあるという。眼圧も高いし、体重も増えている。まさにどつぼ組である。この方にはまず、先祖の病気を調べること、減量のために減塩、首のゆがみを治療すること、利尿剤をかけること、血圧と眼圧は医者に行って診てもらうことを指導した。こういう方の場合1回で治してしまうと中々その後来ないので、少し指導した内容を徹底してやらないと危険だ。治療は何でも症状を取ればいいと言うものではない。今後その方がどういう生活をしていくかを予想して、手を打つのも我々の仕事である。

怪我など
学生さんがスポーツで転んだりして頭を打った場合、親は心配してレントゲンやCTの結果を気にすると思いますが、異常がないと言われても頭痛は出ます。成長期で関節が柔軟な分、首が鞭打ちのようになり頸椎がゆがむのです。治療自体は首を矯正をすればいいのでむずかしくないのですが、医者に行って大丈夫と言われても、毎日子供に頭が痛いと言われると親としてはなすすべがありません。首のゆがみは必ず頭の後ろが重いとか痛いといいますので簡単に判断がつきます。ゆがみを少し治すだけで楽になりますので、お父さん、お母さん覚えておいてください。

神経の興奮
普段から片頭痛と坐骨神経痛を持っているが、感染で喉が痛い場合、神経が興奮して筋肉が硬くなくても痛みを感じやすい。坐骨神経痛なども無理をしたり冷えたりで、酷くなるなら分かるだろうが、喉に感染があると大したことをしていなくても、坐骨神経痛を辛く感じる。頭痛もそうで、原因らしきものがなくても頭が痛い。正確には神経が興奮している。その分、喉などの感染を早く治める必要がある。不慣れだと、坐骨神経痛が酷いと言って来るが、抗生剤等で腰まで楽になってしまう。今は風邪をひいている方が殆ど喉の症状ばかりで2-3週間と長い。早めの処置で頭痛や坐骨神経痛から逃れたいものである。

頭痛持ちの女の子が転んで頭が痛いという。打撲はしていないし、首も痛めていない、生理中でもない。頭痛の原因らしきものがない。調べてみると膝に内出血と擦り傷がある。首のゆがみはいつも通りなので、これは打撲により、神経が敏感になったが故に、普段より頭痛を強く感じているだけだとわかり説明した。体に何か事件が起こると神経を興奮させて、敏感にして警戒態勢を強めます。花粉症でいつもより頭痛を強く感じる方が来ますが、花粉症が治まると頭痛まで楽になります。神経の興奮は有り難い仕組みですが、その仕掛けを知らないと悩むことになります。