「老い」のパターン
100才のおばあちゃんを送った方が、今度は自分が具合悪いという。おばあちゃんの面倒を見ていた時は、腰や膝が痛いなどとあまり言わなかったが、久しぶりに治療を受けに来てあっちもこっちも痛いという。詳しく調べるとまず太腿が細くなっている。介護疲れであろうが、これでは膝が痛くなってしまう。次に脛が硬くなっている。これは膝の痛みとストレスであろう。そうなると足首が硬くなる。そして坐骨神経痛、腰痛と起こる。ここまでくると腸が動かなくなり、腹圧が上がる。すると心臓が苦しくなり、頭の血行不良が起こり、認知症になりやすくなる。長年、この仕事をしていると太腿が細くなっただけで、認知症まで想像してしまう。人の「老い」にはパターンがある。よくお年寄りが入院してお腹ばっかりふくれて便秘、認知症になりかけているのを見たことがあるだろうが、皆同じ仕組みである。ドミノが一つずつ倒れて感じである。だから太腿が細くなった方を見ると、この話をしてしまう。