ライオンタイプと小鳥タイプ

身体にはいくつかの分類方法があるのでしょうが、我々が身体を触って感じるのはまず筋肉の質です。
ライオンタイプと小鳥タイプがあります。
食事も一辺に食べて後はパタンと寝るだけ、不眠などとは縁がありません。
朝の目覚めはよく、起きてすぐに仕事が出来ます。
瞬発力に向き、いかにも筋肉質の方はライオンタイプです。
スポーツで言えば、100m走やダッシュが得意です。
こういう方は特別に訓練をしなくても早く走れます。
ウサギとカメではウサギに相当します。
もう一方は小鳥タイプです。
スポーツではマラソンタイプ。
朝何となく怠くてすぐにエンジンがかからず、夕方から夜あたりに目が覚め、夜は眠たくありません。
食事も少しずつ食べないと胃が苦しくなって、何となく腸が弱い。
皮膚炎や風邪も引きやすく、喉が弱い。
女性ですと頭痛や生理痛がよく起こる。
家事でも仕事でも休みを入れないと続かない。
しかし少し休めばダラダラといつまででも出来る。
ウサギとカメではカメに相当します。
まるっきり違うタイプです。
どうしても小鳥タイプの方は当院の常連さんになりやすく、時々くるライオンの方達は1~2度治療すればもう治癒です。
小鳥タイプの方から見ると不公平に感じるでしょうが、ライオンタイプは治療がいつも遅れるのです。
良く言えば我慢強いですが、悪く言えば手遅れになりがちです。
こういう体質はもって生まれたものでどうにもなりませんが、自分のタイプの特長を活かしながら健康保持をする方法はあります。
同じような手術をしてもライオンタイプはリハビリが殆どいりません。
小鳥タイプの方はこちらが手をかけないと中々良くなりません。
こんなにも違うものかといつも感じています。

自分と違うタイプの方に憧れ、同じように行動しようとしてもそうはいきません。
ライオンにはライオンの生き方、小鳥には小鳥の生き方があります。
時々訓練をして小鳥がうずらぐらいになった方を診ますがそれはまれです。
自分の身体を基準に生き方を決めるというのは、日本人の新しい生き方ではないでしょうか。
何でも根性論では通用しません。
「人を見て法を説け」と言いますが、私流に言えば「身体を診て生き方を決めろ」となります。