記録を残す
先日かなりひどい坐骨神経痛の方が来た。
歩くのも辛いし、寝返りも出来ない。
数日前にゴルフで無理をして右脚を痛めたという。
以前にも同じようなことがあったが、治ったのですこしバカにしていたら歩けなくなってしまったという。
とにかく太腿の痛みが強い。
飲み薬が効かず、座薬で何とか生活できるレベルだという。
夜中にうずくのでよく眠れないという。
見るからに辛そうである。
ほぼ毎日の治療で薄皮を剥ぐ如く痛みは取れてきたが、よく考えるとゴルフで痛めたには少しおかしい。
ゴルフで痛めた方は今まで数多く診ているので特徴がある。
普通の右打ちの場合、左の股関節か背中から腰、すこし力を入れすぎて左肩と痛めるところは決まっている。
しかしこの方は右の太腿が痛むという。
ゴルフのスイングのまねごとをするとやはり右の太腿が痛むという。
何かおかしいと思いながら治療を進めていったら、半年前に書いた日記を読み返して、この時も右の太腿に痛みがあったという。
本人には記憶がなく読み返してやっと思い出したという。
よく聞いてみるとゴルフの前に必ず右の太腿に痛みがあったが、コースに出る前には治まっていたので、気にもしなかったという。
そうすると半年以上前にもう今回の痛みの火種があったことになる。
それがわかったので治療法を変え、今までの経緯を聞きながら鍼のツボを変えたら、劇的に痛みが楽になってしまった。
過去の記録のおかげで治療出来たようなものである。
若い方だって半年前のことは覚えていない。
日記を見なければわからない。
今後は自分史として生活での変わったことなどは記録に残して頂きたい。
現在私は治療日誌のようなものをFacebookにアップしている。
それを見るとこんな方を治療したと思い出す。
この記録がやがて自分を助けてくれる。