「ま、いいか」「それがどうした」「人それぞれ」

この言葉は「課長島耕作」でおなじみの漫画家・弘兼憲史さんの言葉だということを患者さんから教えて頂きました。
弘兼さんは、人を動かすのに2通りの方法があると言います。

(1)あえて厳しく叱り反発させて「なにくそ!」と沸き上がってくる気持ちを利用して前進させる方法。
(2)8割ダメなところがあっても2割の良いところを褒め、やる気を引き出し、8割部分のボトムアップ。

現代では(2)の、褒めて伸ばす方が有効に働く気がすると語っています。
生まれた時から、何でも身の回りにある時代。
ハングリー精神というものを持つ人が少ないからです。
厳しく言うとへこんでしまうし、叱られて萎えてしまう人が多い。
ゆとり教育をうけた若い世代に、昔のようなやり方で育てようとするのは間違っているとの事。
数多くの方法論を身につけても、誰しも落ち込んだりすることがあります。
そんな時は「すぐ忘れること」。
忘れるのにとっておきの方法は、「ま、いいか」「それがどうした」「人それぞれ」の3つの言葉をセットにして言ってみること。
苦難に直面しても乗り切り、好転させる魔法の言葉だと弘兼さんは語っています。
最後の「ま、いいか」「それがどうした」「人それぞれ」の三連呼は分かるような気がします。
特に「人それぞれ」という言葉は強いです。相手の口撃に対し、こちらは何も切り札が無くても、「まあまあ。人それぞれだから」で対等に持ち込み、むしろ逆転できる可能性があります。
何とも救われる言葉です。