治らなくても売れる膝薬
常連さんが膝の調子が悪くサプリメントを合わせて欲しいという。適量を合わせた後で、「下痢止めと膝の薬は決定的な違いがあります。わかりますか?」と聞いたら、「わからない。」と言う。「下痢止めは何日も飲んで良くならなければ止めて医者に行くでしょう。しかし膝痛の薬は何年間も飲み続ける。下痢止めは効かないと言うが、膝の薬は何となく効いていないかもしれないと言う。患者心理の中に飲んでいるから良いかもしれないというというのがあり、膝の薬は止められない。そして年を取れば取るほど膝が痛くなるのは仕方がないと思っているから、予防の意味でも止められない。これは下痢止めには全く当てはまらない。我々から見ると飲み続けるというのは治していない証拠なので、効いていないのと同じ。患者心理の微妙なところで薬が売れている。そこが全く違う。だから膝の薬はテレビで宣伝して売れ続ける。不安心理を突いているのです。」こう説明したら、唸っていた。