何を見ているのか
先日あるセミナーで面白い事があった。2人の先生が各々自分の理論をもとにしゃべっている。一人の先生は「腰の痛みの原因は何が腰にそういう影響を与えるかを見なければダメです。その方の生い立ちから、生き方、事故歴、性格まで見ないと腰痛の原因はわかりません。全体像を掴むことから始めましょう。」私自身がこの考え方なので、講義が終わったあとは拍手をしてしまった。もう一人の先生は「腰の痛みの深部まで的確に診なければいけません。表面的ではなく、構造的に変わったところがポイントです。深い解剖学の知識と洞察力、患部まで注射をする技術、すべてが揃って治癒します。」もちろんどちらの先生もそれなりに効果を上げているので、優劣という話ではないが、一つの身体を診るのにもこれだけ違うのかと思い、面白かった。