歯を治すと扉が押せる話(鞭打ちの後遺症のツボ)

我慢強い方で慢性の首のこりの方が来た。病院勤務時代に救急病院だったので、鞭打ち症の方は多く診た。その患者さん達の腕に特徴的なこりがでるのを見つけて私は「鞭打ちの後遺症のツボ」と名付けた。反応は下記の写真のように出る。これがあるからといって必ずしも鞭打ちをやっているわけではない。首の長患いの方に出ると思って頂いていい。そしてどれくらい経過しているのかも触っただけわかる。今日の方は20年位なので、「我慢し続けたでしょう?」と言ったら、「父親が我慢強くて、そこは継いでしまった。」と言う。原因を調べてみたら完全に顎関節症で、高校生の時に歯列矯正をしたままほったらかしだという。逆算したら22年前だった。顎関節と首は密接な関係で、顎関節に問題が起こると首がゆがむ。そしてあまりに長いので、最近は扉を手のパーの形にして押せないという。グーを作って押しているという。結局、首の状態の長患いで、鞭打ちの後遺症の腕が硬くなってしまい、うまくパー(腕の伸筋を縮める)の形を作れない。では解決法は何か。顎関節症を治すことである。顎関節が良い状態になれば、首は楽になり、腕のこりは減るので、パーでドアが押せる。回り回って歯を治さないと扉がパーで押せないという話になってしまうのである。

 

無題