身体の中を診て治療する時代
長年東洋医学を学んでいるとどうしても、技術が職人芸とか、名人芸という話になってしまう。
○○先生の治療技術は凄かった、他の先生が真似できない。
昭和の名人の名にふさわしい技術を持っていた。
あのような名人はもう出ない。
しかし最近私が学んでいる超音波診断装置を使って鍼を打つ技術は、新人の先生もベテランにしてしまう可能性がある。
身体の中の特に筋肉・神経の様子が手に取るようにわかり、何処に問題があるからどの方向にどれだけ深く刺せばいいかがわかってしまう。
この機械を使う前は全て感だけでやっていたものが、答えがモニターに映っている。
CTが初めて導入されたときもそうだった。
大学の教授が、「この患者は病気は○○である。」と診断しても、CTで中を覗いた結果がすべてである。
画像診断というのは理論や理屈が通用しない。
この症状は○○のはずだがといっても、画像に写っていなければ誤診になってしまう可能性が高い。
今はまだほんの一部の先生しか超音波診断装置を使っていないが、、機械が安く、画像が鮮明でリアルになると一般の方も使い始める。
やがては下着みたいなものに超音波診断の機能を持たせて、データを病院に送る時代が来る。
ある時に自分の携帯が鳴って見たら、「少し腸にガスがたまっています。食べ過ぎに注意して下さい。今日はお酒は止めて下さい。呼吸も少し浅くなっていて、心臓の動きも悪いです。ゴルフはやめて下さい。この状態で続けると左腰と多少の胸の痛みを感じるでしょう。お昼と夜の宴会は予約をキャンセルしておきました。次に食事をしていい時間になったらお知らせします。お大事に。」
こんな時代がもうそこまで来ている。