「気持ちに余裕がない」は心の問題ではない

よく患者さんが、「気持ちに余裕がない」と言うが、身体を診ているとそれは心の問題ではなく、殆どが身体の問題である。40代の男性で定期的に通っている方が、身体が軽くなり何となくやることなすことうまくいくという。運命が変わったわけではないが、これはよく起こる。そういう方達の身体を診ていると、心はそこそこ一杯なのに、身体に余裕がある。「結構大変な仕事を連続でこなしているんでしょうが、何となくまだ行けそうな感じでしょう。」と聞くと、「え、結構大変な状況なんですが、大変だと感じないのです。不思議です。昔なら根をあげていたのですが、何となく耐えられるのです。多少無理をする自信があります。」と言う。「心は無限で身体は有限」であるが、身体にゆとりのある場合はいくらでも心は拡がる。世の中の殆どの方は身体にゆとりがなくて、心が駄目になっている。身体だけの問題なのに、心の悩みになっている。身体さえ治せば心は変わる。