肩こりを治して苦情をもらった話
若い頃ヤクザの治療をしていて、「先生、いくらかかってもいいからこの肩こり治してくれ。」と言われて1回の治療を2時間、週に2-3回治療して少し手こずったがよくなった。こちらは褒められると思ったらヤクザから、「先生、肩がこっていないのに揉んでもらっても気持ちよくない。マッサージは肩がこっているから気持ちがいいと言うことがわかった。」と言われて愕然としてしまった。これは真理だと後で気がついた。お腹が空いているからご飯が美味しい。汗をかいたから冷たい水がしみるのであって、肩こりもないのにマッサージは何とも感じない。今日来た坐骨神経痛の方に、「あなたは今、坐骨神経痛が早く治らないかと思っているでしょうが、今が1番幸せです。腰の痛みとマッサージ、ツボに入った感覚。痛いところに打たれる鍼などすべて幸せなんですよ。」と言ったら、「確かに。」と言っていた。治療の終わり頃には「有り難き幸せ」と言っていた。