悩み方にはコツがある-2

こういう仕事をしていると普段では中々逢えない方を治療することがある。
これは大分昔に起業家で有名な方から直接教えて戴いた話したが、「社員の話を聞いているとこいつは悩み方を知らないと思ってしまう。悩んでもどうにもならないものは悩むだけ無駄、悩むべき大事な事に気持ちを集中させれば良いのにポイントがずれている。悩み方にはコツがある。」
例えば私に置き換えると日本の政治をよくするとか、資本主義をどうするとか悩んでも何も出来ない。
しかしそこにかかわる方の体を治すのは簡単である。
高いレベルの治療をしてその方が能力を十分発揮するようにする事は出来る。
そのための治療で悩むのは悩むべき所であり、政治経済で悩んでも答えが出るわけがない。
中々若い時は何を悩むのかポイントが掴めない方が多い。
ある程度の経験がものを言うが、患者さんの話を聞いているとこのことは良く感じる。
「あなたが今そこを悩んで何とか出来るの?」
「出来ません。」
「じゃ、悩むの止めて○○に集中したら?」
「でも気になって。」
「それが解決しないと次に進めないのでは?」
「そうなんです。」
「じゃ、少しだけその問題を脇に置いたら?何か問題ある?」
「ないです。」
「まず悩むべき所から取りかからない?」
「そうですね。」
世の中には悩むのが上手な方と下手な方がいる。