挨拶について

中学生から鬱病で通っている子が、社会に出て会社で揉まれながら頑張っている。時々来て話を聞いていると、「会社の中で皆に嫌われている人がいるのです。私自身は嫌いではないのですが、何となく近寄りにくくて・・・。」と言うので、「そういう場合は自分から先に大きな声で挨拶をしなさい。例え遠くにいても見つけて会釈だけでもいいからしなさい。相手はわかるから。そうするとその嫌われている人はあなたに対してとても良い印象を持つ。挨拶されて悪い気はしないから。後は自然体で良い。」という話をした。これは以前テレビでやっていたことだが、俳優の高橋英樹さんが新人の頃、映画やテレビ局に入ると全員にまず挨拶をしたという。それも全ての人、大先輩だけでなく大道具さんからADまで。この挨拶が一番大切でそこをちゃんとやらないと怒られて、昔の役者さんは怖かったという。しかし最近はこの挨拶が昔ほど重要視されなくなったようだと言っていた。これはある社長から聞いた話だが、銀座で飲んでいたら渡哲也さんから挨拶されたという。知らない仲ではなかったが、わざわざあちらから挨拶に来られて、その後帰ろうとしたら飲み代は渡さんが支払って行かれたと聞いてびっくりしたという。それ以来まず飲み屋さんに行くと渡さんを探す癖がついたという。外国では挨拶をして返さないと敵意を持っていると見られると聞いたことがある。日本は以心伝心があるので、多少の会釈で終わってしまうが、海外ではそうはいかない。学会などで外国の先生と話したりするが、いつも心を温め合う接し方をする。そしてこれはあるゴルフクラブの方から聞いた話だが、有名なクラブになるとお偉いさんと挨拶を交わすのに3年かかるという。そしてお互い挨拶をするようになると極端に距離が縮み、仲良くなれるという。それぐらい挨拶とは大事である。