高齢の先生の特徴
どの業界にも名人とか、名誉○○はいる。やはり名人級になると経験も豊富だし、知名度も高い。しかしその名人のそばにいる方に話を聞いてみると意外にも皆同じようなことを言う。「最近、先生はお年で患者の話をろくに聞かないで、持論ばかり展開して皆に同じ話ばかりしている。あれでは先生は疲れない。」こんな話がよく聞こえてくる。取り巻きの先生方の苦労は絶えないだろうが、この仕事、定年があるわけではないので患者が来れば先生が何歳でも成り立つ。またベテランの先生の方が安心という患者心理もある。学会でもやはり高齢になってくると質疑応答の時間に、質問者の声が聞こえない。「え、質問は何?」「○○です。」「え、△△?」「違います。○○が質問です。」「え、今なんて言った?」こんな会話が続くと質問者は諦めてしまう。以前、ある有名な内視鏡の医者が80才を超え、患者のカルテをパラパラとやってはいるのだが全く違うところを見ていたという。それを見て患者が先生を変えようと思ったと言う。人生100年の時代といわれ、益々高齢の先生は増えるだろう。私自身ももっと年を取ったら、古い常連患者と昔話だけの治療がいいのではないかと思っている。