足の痛みと新しいステージ

常連さんが足の趾が痛いという。レントゲンを撮っても異常はないし、どうもお酒が関係しているらしいと言う。ビールを飲み過ぎると痛むという。過食も関係あるだろうと本人に聞いたら、ビールに間違いないという。この方は以前、胃が原因の腰痛で胃が良くなったらすっかり腰の痛みを忘れてしまった。今回の足の痛みもおそらく後になれば、「あの時ビールを止めて本当に良かった。今では体重は落ちたし、頭はさえるし、体調は良いし、出張も苦にならない。これなら孫の結婚式も見られそうだ。あの足の痛みのお陰だ。」と言うときが必ず来る。人生にはいくつかの関所みたいにどうしても通らねばならないときがある。通るときは大変だが、通り過ぎた後は新しいステージが待っている。そこを描ければ辛い症状を直視出来る。逃げずに闘うとご褒美は意外と大きいものである。我々の本音は少しこの痛みに頑張ってもらいたい、患者を常に監視してもらいたいと思ってしまう。