頂き物が原因の糖分の過剰摂取

常連さんで前立腺がんをやった方に、毎回食事指導とくに「糖分制限」の話をしている。食後のデザートやケーキの習慣、白米など毎回背中を診ると甘い物を取りすぎている。来る度にこちらが厳しいことを言いうので、「ここに来るには気合いを入れないと来れない。」といつも愚痴られる。しかし今日背中を診たら、極端に改善している。「前回から今日まで何をやったのですか?」「いや、食後のデザートは相変わらずだし、気持ち白米は減らした。特には変わっていないと思うけど、あえて言えば頂き物を食べなくなったことぐらい。」「え、頂き物?何を頂くのですか?」「仕事の付き合いで和菓子屋さんがあったりするので殆ど甘い物。多いと日に5つぐらい頂く。」「それを今までは食べていたのですか?」「量は食べないが、場合によっては頂いた物の感想を言わなくてはならない。」「ま、それは仕事ですから仕方がないですね。」「その頂き物を殆ど食べなくなったことは大きいかもしれない。」「おそらくそれですよ。頂いた甘い物を食べていたら大変ですよ。もしかしたらお客様に気を使い、頂き物で体調を壊していたということになるかもしれませんね。」「そう言うことですか?」「これだけ背中が改善したということはそう言わざるをえないです。僕も時々患者さんから甘い物を戴くことはありますか、戴いた後で『砂糖は麻薬』とか言ってしまうので、患者さんが気を使って、『先生は食べないかもしれませんが、奥様とスタッフの方に。』と言っています。僕は他人様に差し上げる場合、どうして甘い物が多いのかよく知りませんが、こちらは頂いて嬉しいのは野菜だったり、漬け物、梅、昆布、海苔、お茶です。今の日本人、昔の殿様より余程いい物を食べていると思いますよ。野菜は甘いし、果物の甘さは少し度が過ぎている。昭和40年代の食生活に戻ればどれだけ生活習慣病が減るかという報告もあります。これだけ日本で糖尿病予備軍2000万人と言っているのですから、少し見直す時期にきていると思います。」少し他人様に差し上げる場合、考えては戴けないだろうか。