病気の数値化について

長年仕事をしていると、感覚器の異常を訴えてくる方がいる。
そういう方に限って殆ど検査をしていない。
また検査があることを知らない。
例えば鞭打ちの後遺症などで匂いがわからなかったり味を感じない場合、今は嗅覚検査や味覚検査がある。
昔なら臭いがわからず腐ったもの平気で人に出したり食べたり、お茶とコーヒーの区別がつかなかったり、味がわからず何を食べても砂を噛むように感じたり、患者の主観しか判断方法がなかった。
体臭でも同じ事が起こる。
他人はその方の体臭を感じていないのに、本人は匂っているのだろうなぁと感じていることがある。
人が少ししかめっ面をすると、「やはり臭いんだ・・・。」と鬱病になってしまう場合もある。
体臭も今は数値化できる。
最近は唾液のヘルペスウィルス量を測り、ストレスまて数値化できる。
我々はBi-Digital O-Ring Testを使い、鬱病を数値化している。
この病気の数値化であるが、治療していく上で大きな武器になる。
数値が良くなっているのにいらぬ悩みを感じたり、数値が悪くなっているのに何もしなかったりがある。
やがてはこの数値化が進み、
「あなたの呼気と汗からストレスのレベルは7/10、昼の食事でご飯は半分にするといい。夜食を食べるとがんの成育が35%進む、ビールを1本飲むと熟睡度が28%落ち、心臓への負担が18%増え、翌朝の目覚めのすっきり感が42%減り、仕事での集中度が38%減るが、ビールを飲みますか?」
という時代が来る。
身体全体を管理されているみたいな感じだが、段々この精度が上がり、その方の寿命まで数値化できてしまう。
人は寿命が解り、あと○○年と△△月、□□日、◇◇時間で死ぬとわかると逆算して生きてはいけない。
数値化は大事だが、何事もほどほどがいいと感じてしまう。