耳の病気と顎関節
常連さんが耳の調子が悪いという。話を聞いてみると以前も調子が悪いことがあり、近くの耳鼻科で治してもらったという。前回の時と同じ処方が出て、「耳の病気(難聴、眩暈)は時間との勝負です。発症して早ければ早いほどいい。症状が出た次の瞬間に耳鼻科にいるぐらいがいい。中々こういう事は世間には伝わっていなくて、耳鼻科にいくと、『どうしてもっと早く来なかった。早くくれば治ったのに・・・。』と言われてしまう。そして大事なことは具合の悪い耳と同じ側の顎関節を酷使しないことである。例えば右耳が悪い場合、右の顎と耳は近いので顎関節の炎症が耳に影響してしまう。しかし普通は耳鼻科で顎のことは言わないし、歯科で耳のことは言わない。一言歯科で言っておけば、『耳が悪いんですか。ではマウスピースを少し調整しておきます。』となる。場所が近い臓器はお互いに影響を与え合う。心臓肥大での食道圧迫や子宮筋腫増大での膀胱・大腸圧迫、横隔膜を介しての心臓と胃の症状などはよく知られている。耳と顎関節も当然近い。かかる科は違うかもしれないが、影響ははある。そういうことが大事である。」という話をした。こういう所にも縦割りの弊害がある。