がんを取るかどうかという判断
知り合いの先生から、「甲状腺がんの方がどうしても手術をしたくないというので診て欲しい。」と言われて拝見した。
がんのサイズは15mm、20-30mm以上になれば摘出だろうが、なんとも微妙なサイズである。
専門病院の先生は、「ここ数年サイズが変わらず、周りが石灰化しているからこのまま様子見でもいいです。」と言っているという。
「他にもかかっているか?」と聞いたら、「時期をずらし○○大学病院でも診てもらって同じ結果だ。」と言う。実にいい患者である。こうなると判断は難しいが、甲状腺は右左に「右葉」「左葉」があって、「右葉」に15mmがあるという。全摘でなくて右葉のみ摘出でもいいのではないかと話したら、「医者にも同じ事を言われた。今は漢方薬を飲んでいるから様子を見たい。」と言う。漢方薬を拝見したら、ツムラの何番というのではなく、漢方の専門医が処方して煎じて飲むタイプで処方箋を見たら、効きそうな成分がたっぷり入っている。Bi-Digital O-Ring Testで調べたら抜群にいい。漢方の先生も自信がたっぷりあると言う。「これは相当勉強した先生ですね。」と言ったら、「たまたま近くの漢方の先生です。」と言う。「こんな処方が出来る先生はなかなかいません。運が良いですね。」と言ったら、「九州の弊立(へいだて)神社に行ってから何か感じちゃっていいんです。」「それは運も味方につけて良いことです。こういう処方をして下さる先生と縁があるのは凄いことです。どんな仕事をしているのですか?」と聞いたら、「介護に希望を持ってもらおうとプログラムを組んでいる。」と言う。少し内容を聞いただけだが、世の中の役に立つことはすぐにわかった。「あなたみたいにがんが成長せず、いい漢方医に恵まれ、運も味方につけ、良い仕事をしている人はいいですよ。」と言った、「この仕事をやり遂げるまで死ねないんです。」と言う。話を聞きながらこっちはもう治った気分になってしまった。中々こういう話は少ないが、この方はやがて、「あの時がんを患って今は○○になった。本当にいい経験・修行だった。今は感謝できる。」としゃべっている姿が想像できた。