書道で疲れる反対の腕

以前書道家の方の治療をしていたときに、さぞかし右手で筆を持つので右腕から右肩がこっているだろうと思ったら、実際は逆で左腕から肩が酷かった。何故こうなるのか長い間考えたが理由がわからなかった。あるとき車の運転をしながら、高速道路でアクセルを踏むのは楽だが、渋滞になるとちょっと踏んだり離したり、足が疲れる。微調整の方が大変と気がついた。その後で先生に、「先生、左腕を使わず右手だけで書けるものですか?」と聞いたら、「全く書けない。」と言う。左腕は何もしていないようで右手が自由に動かせるように微調整をしている事に気がつき、問題が解決した。試しに自分も実験をやってみたら左手で紙を押さえないと何とも書きにくい。これならプロの方なら出来ないはずだと納得した。時々写経などやる方は注意が必要である。これは自由に生きているご主人を陰で苦労しながら支えている妻だと感じた。身体にはこういう左右・上下・表裏の関係がよく表れる。書道の場合、右手で書くのはプロなのでサラサラといくわけでこるわけがない。こういう体験をしているうちに患部の周りから診るやり方が身についた。