どうやって身体の声を聴くのですか?

仕事柄患者さんには、「身体の内なる声を聴きなさい。」と指導をしていますが、「どうやって身体の声を聴くのですか?」と質問が来た。
普段何気なく使っている言葉だが、いざ説明するとなると少し難しい。
例え話をすると、外食や宴会などで少し食べすぎたときに、「あれ、お腹が少し重い。」と感じたらもうそれは身体の声です。
旅行などで歩きすぎたり、座り疲れで足や腰がきついなぁと感じただけでもうそれは身体の声です。
冬に寒気がして喉がイガイガして風邪かなぁと思っただけで、それは身体の声です。
パソコンやテレビを見過ぎて、眼がチカチカすると感じただけでそれは身体の声です。
少し仕事が大変で朝起きるときに、もっと寝たいなぁと感じただけでそれは身体の声です。
中々すべての身体の声に対して対応は出来ませんが、それを無視し続けると身体からしっぺ返しを受けます。
そのしっぺ返しは長年見ていますが、もの凄いものがあってそこまでするかというレベルです。
患者さんの中には、「多少の痛みぐらいは我慢するのが当たり前。騒ぐのはみっともない。」と思っている方は多いですが、身体からしてみると、「治療してもらいたいのに、無視するとは許せない。もっと激しい症状を出して気がついてもらおう。」となります。
それでも治療しないと、本人のやる気をなくし、何も出来ないようにします。
その戦略は実にたくみで本人の嫌がる症状を次から次へと出してきます。
「そこまでするか。」と言いたくなるぐらいの症状を出してきます。
いくら人間が頑張っても身体が本気を出したらかないません。
結局、身体(自然)に従うしかありません。
時々無理をするときは、「身体さんご免なさい。この仕事が終わればすぐに止めるからこれだけはさせて。」と詫びながらやると不思議に症状は軽く済みます。
身体が聞いているかのようです。
結局、一番いいのは、「身体のことが朝から何も浮かばない。」という状況です。
酷い人になると、朝起きて、「腰が痛い。」「頚が痛い。」「お通じがない。」「眩暈がする。」と一日中訴えています。
夜寝るときに、「今日は身体のことは何も感じなかった。」が一番幸せです。