学会参加のコツ-懇親会
これは以前、先輩や本から教わったことだが、学会に参加するにはコツがあるという。今の発表は殆どがパワーポイントになってしまったが、昔はすべてスライドである。発表者が始めに少ししゃべって、「ではスライドお願いします。」と言うと、会場の灯りが消え、何十枚ものスライドでの説明の後に会場の電気をつけると多くの先生が机に伏せて寝ていた。これはよくあった光景である。学会も長いと3日間缶詰である。すべての先生の講義を聞くだけでも大変である。そんな中で何時番効率がいいのは、「懇親会で聞け」と教わった。ビールでもつぎながら、「先生のご発表、素晴らしかったです。少しわからないところがあったので、一番のポイントをお教えください。」と聞くと、相手の先生も酔ってるから長い説明はしたくなく、「結局、○○ですよ。」となる。殆どの説明は1分以内に終わるという。初めてこれを聞いたときは驚いたが、実際に懇親会で聞く話ほど判りやすいものはない。発表時間が1時間あったとして言いたいことは一言で、それを少し膨らませただけである。以前逆の立場で聞かれたことがあったが、自分でもしゃべっていて、何だ内容的には一言で済む話じゃないかと気がついた。だから懇親会は外せないという。そういえば色々な先生方と親しくなったのも懇親会、医学部教授からお叱りを頂いたのも懇親会、滅多に聞けない話を教えて戴いたのも懇親会。昼のご発表を疎かにしていいという話ではないが、いつも懇親会は大切にしている。