見守る

常連さんの奥さんがテレビ撮影で本番前にかなり緊張していたという。ご主人はただ見守るだけだが、自分が何かやるときよりも余程肩こりが酷くなってしまった。学校で運動部の監督もそうだが、選手より余程緊張している。「見守る」というのは体験してみないとわからないものだが、決して楽ではない。端から見ると「何もしていないのだから・・・。」と見えるが、やってみればわかるが当事者より肩こりは酷くなる。親になれば子供を見守るというのはどれだけ大変か解るだろう。もちろん当事者も本番前には落ち込む。よく女優さんが本番3日前ぐらいに落ち込み、マネージャーが「この舞台はあなたしか出来ません。大丈夫です。」とフォローをしているが、これは女性の場合はとても大事なこと事である。少し背中を押してあげるだけで元気になる。プロのマネージャーになるとそのタイミングや言葉掛けが実にうまい。端で聞いていてこちらが惚れ惚れしてしまう。そう言われれば女優さんはその気になるだろうと思ってしまう。ではこの「見守る」だが極めると何処に行くのだろう。それは天皇陛下である。祭祀を担われ、国民の安寧を願われている。親や少しの団体で見守っているぐらいで大変なのだから、その陛下のご苦労は計り知れない。そう考えると「見守る」という言葉に何とも言えない深みを感じた。