頚椎椎間板ヘルニア、骨化(こっか)、骨棘(こっきょく)と言われて

首の痛みで通っている方が病院で、「頚椎椎間板ヘルニア、骨化(こっか)、骨棘(こっきょく)」と言われたという。聞いただけで難病の感じがする。しかし症状を調べると、ヘルニアの症状は出ていないし、骨化(こっか-後縦靭帯骨化症なども難病もある)も酷くない、骨棘(こっきょく-骨がトゲのようになってしまう)の影響もない。医者に、「ヘルニアの症状は出ていません。手がしびれたりしたら来て下さい。首の痛みは自律神経がらみですからデパス(抗不安薬)を出しておきます。」と言われたという。本人は難しい病名が並んでしまったので、すっかり落ち込んでしまった。当院で顎関節症(歯医者でマウスピース)や鼻炎(EAT(Bスポット療法))、前腕の治療などで痛みがかなり軽減してきた。これは何を意味するかというと、難しい病名はつくかもしれないが、なきがごとしと考えていいと言うことである。本格的にヘルニアが悪化すれば手のシビレや麻痺が起こるし、後縦靭帯骨化症などは難病でうちでやっている程度の治療で良くなるわけがない。一般の方の首の痛みとほぼ同じと考えていいと言うことである。しかしレントゲン上でヘルニアを認めると言うことは、今からテニスに夢中になったり、重い物を持ったり、彫刻刀で何かを作ることにはまったり、手に負担をかける事はやめた方がいい。簡単に悪化するからである。それ以外の日常生活はほぼ大丈夫である。結局病名が生活に影響しない。病院で難しい病名を言われてそれを抱えて生きるのと、あるかもしれないが首の痛みは一般的なもので気にする必要はないでは患者の心が違う。そんな解説をして戴けばもっと患者は安心できたと思う。