仕事の本質

大分前だが『アポロ13』という映画を見たときに、「こんなに色々な場面を想定していたのか。」と感動した記憶がある。
宇宙飛行士の訓練も殆どが事故やトラブルのシミュレーションばかりだと聞く。
以前、「仕事が辛くなるとき」でも書いたが、「不測の事態を想定して準備をしておく」ことが仕事の本質ではないだろうか。
数ヶ月前に当院のホームページの管理をお願いしている方に、「ホームページの更新が来ていたので、更新したら少しおかしくなった。治して。」と言ったら、「そういうこともあろうかと思ってちゃんとバックアップは取っておいてあります。すぐに戻しますし、今後はこちらで全てやりますから大丈夫です。」と言われ、何とも言えない安心感を覚えた。
我々の仕事も同じようなところがあって、「がんになっちゃった。」と言われて、「え、がんですか。それは困りましたね。どうしましょうか?」と言っているようでは仕事にならない。
「がんですか。大丈夫です。今後どうやったらいいかお話します。」とならなければ役には立たない。
もっと大事なことは、こちらが普段から「がん」「脳卒中」「心臓病」「肺炎」などの死因の対策を取っておくことである。
そのためにラインやメルマガ配信などで寺子屋的な啓蒙活動をしている。

「がん」は乳酸菌を使い、食生活を正し、過酷な生き方を改善する。
「脳卒中」「心臓病」は血管系なので、過緊張と食生活、定期的な検査でかなり手が打てる。
「肺炎」は感染と免疫なので、腸を元気にしたり、抗菌・抗ウィルス対策、定期的な検査で何とかなる。

結局、今後患者の身体になにが起こるかを予想して手を打っているわけである。
日々何気なく生きている時から、少し考えておく習慣は大事だと思う。
医者に「がん」と言われたら、「お待ちしていました。」ぐらいの気持ちには中々なれないだろうが、こういう気持ちぐらいではいて頂きたい。
東日本大震災の時も「想定外」という言葉がよく使われていたが、過去の歴史を見れば数百年、千年単位で見れば、予想は出来たはずである。
又それを予想して対策を考えていた学者もいた。
仕事のプロは、「こんな事が起こるとは思わなかった。」とは言わない。
常に「起こったらどうしよう。」という発想である。
ここが「仕事の本質」ではないだろうか。

「アポロ13:アポロ13号は1970年4月11日、3番目の有人月面飛行を目指してケネディ宇宙センターから発射された。2日後、電線が短絡し火花が散ったことにより機械船の酸素タンクが爆発し、飛行士たちは深刻な電力と水の不足に見舞われることになった。司令船には独自のバッテリーと酸素が搭載されているが、それらは大気圏再突入の際に必要になるもので、使用することはできない。そのため、彼らは着陸船を救命ボートに見立て乗り移り、電力消費を限界まで抑え、よって生成量が激減した飲料水の消費を極力控える負荷に耐え、無事地球に生還した。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9D%E3%83%AD13%E5%8F%B7-より引用」