怪我をして良かった
昨年末にスタッフが階段から落ちて怪我をした。
幸い骨折はしていなかったので、良かったが患者さんには迷惑をかけてしまった。
私自身、今まで数回怪我や病気で休んだことがあったが、その都度学びがあった。
開業して数年経ったときに、夜酒を飲んでいて酔っ払って足を滑らせたら、たまたまそこに猫餌の缶があり膝を少し切った。
傷口を見たらバンドエイドで塞がるレベルではなかったので、医者で縫ってもらいそのあと自分で消毒をして抜糸も自分でした。
その間膝をつけないので、仕事は全てキャンセル。
自宅にいて時間になれば食事が出るので、何も考えず食べていたら数日したら何とも言えない腰痛に襲われた。
「歩いてもいないのに・・・。」と思いながら原因を考えたら、食べすぎで腹圧が高く、お通じがなかった。
原因はわかったが運動をしないとなかなか出ない。
困って仕方がないので下剤をかけた途端、あの腰痛が見事に消えた。
それ以来、腹圧と腰痛の関係を本格的に勉強するようになった。
また以前手を怪我したときも、今まで右手が得意だったが良い機会なので、左手だけで治療できる技術を工夫した。
数をこなしている間に左手が右より得意になってしまい、怪我が治った後は自分でも分かるぐらい治療レベルが上がった。
そう考えると怪我は我々にとって、「自分の技術を見直し、新しい技術や考え方を学ぶチャンス」と捉えることが出来る。
去年は新型コロナウィルスで仕事を休んだ時もあったが、そんな時でもやることは普段から考えているから有効活用が出来た。
特に技術面では、両手を微妙に使いこなさないと高いレベルで治療できない。
怪我を乗り越え、その技術を習得して始めて、「怪我をして良かった」と言える。
何事もただ起き上がるだけではダメである。
こういう経験を積むことで、何があっても動揺しない人間作りから、幸福の基礎は作られると感じている。
年の初めに、「どんなことがあっても挫折しない」を意識して一年頑張りたいと思う。