百草丸を続けることの意味

百草丸は長野の御嶽山が有名で、山岳修験者の常備薬として数百年の歴史を持つ胃薬である。以前、「昔からある薬は他の薬とぶつかりにくい」と書いたが、私などはもう数十年毎晩枕元に置き、忘れないようにして飲んでいる。いちいち錠数など数えず、何となく調子が悪ければ多め、調子が良ければ少なめ程度の処方である。以前、「胃腸から崩れる」でも書いたが、体調を壊すのはまず「胃」からが多い。次に腸、そして腹筋が働かず、腰に負担がかかり、次に坐骨神経痛が起こる。下半身の調子が悪ければ肩はこり、首がゆがみ、やる気がなくなり、酷ければ鬱病になる。身体の壊れ方は皆同じである。だから胃を守る事の大切さを何時も感じている。常連さんの中には毎回、「胃酸過多」と指摘され、百草丸を飲んだ途端、胃炎の反応点のスタマックラインが消え、「調子良いでしょう?」と言った、「違いは分からない。」と言う。「では朝起きたときのむかつきは?」と聞くと、「そう言えば最近はない。」と言うし、「胃の重さは?」と聞くと、「それもない。」と言う。我々から見るとバッチリ効いているのだが、元々胃が痛いわけではないのでそんな感想かもしれない。少し胃に不安のある方は百草丸を試しに続けてみてはどうだろうか?胃炎で左の太腿や左の背中がやられるので、よく「左膝痛」と「左肩首のこり」を訴えてくる。膝や首に負担をかけていないのに違和感を感じたら、胃を疑うと良い。