痒みについて

以前も老人性掻痒(そうよう)症で書いたが、 糖尿病などで痒みが出た場合、現代医学の中に中々良い治療法がない。痒みが軽ければそこそこの塗り薬で良くなるだろうが、酷くなればステロイドを使う。ステロイドで治まれば良いが、治まらない人は多い。そんな時何処を診るかであるが、「鼻炎」「口腔内」「腸」が決め手である。一部心臓の薬などで腸管がやられ、痒みが出ていれば、投薬の見直しで良くなる方もいる。治療法は「鼻炎にはEAT(Bスポット療法)」「口腔内は口腔ケア」「腸は乳酸菌」である。特に歯磨きは「ニーム歯磨き」を勧めている。強い抗菌作用がある。皮膚は身体の中の口や喉、胃腸と1枚で繋がっていて、皮膚が良くないということは身体の中の粘膜が良くないと言うことを意味している。外から塗り薬で効かなければ、身体の中から治さなければならない。アトピー性皮膚炎などで時々、ウーロン茶風呂で改善する方もいるが、まず皮膚の保護として、スクワラン(鮫の肝油)をお薦めしている。スクワランもしっかりすり込み、場合によってはサランラップで撒いて保護する場合もある。痒みは漢方でいくつか対策がある。黄連解毒湯(おうれんげどくとう)、消風散(しょうふうさん)、当帰飲子(とうきいんし)、六味地黄丸(ろくみじおうがん)、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)、十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)などが有名で、皮膚科や薬剤師に相談するといい。皮膚炎が起こると患部のウィルス量が増えるので、温熱療法が効く方もいる。塗り薬だけで効果のない方には一つずつ試して戴きたい。