ガラリと変わる治療法
よく患者さんから、「こういう場合は暖めるのですか?冷やすのですか?」と聞かれる。今までだと、「冷やして下さい。」と即答していたが、段々勉強するうちに少し変わってきた。昔リウマチは必ず暖めていたが、一時期冷凍療法と言って一旦冷やして痛みを感じないようにしてから、リハを行う治療法が出てきたり、骨折や脳梗塞も昔はまず、「2週間安静」と言っていたのが、最近ではすぐにリハビリが始まる。捻挫なども暖めるという情報があるぐらいだ。擦り傷などしたら昔はまず消毒であったが、今はよく洗ってから乾かさないように治療(湿潤療法)が標準である。消毒などしたら細胞が死んでいまうと言う。結局何が正しいのかがわからないのである。実験してみたら別の結果が出たということはよくある。その結果、ガラリと治療法が変わってしまう。おそらく後数十年したら、「昔は○○という病気に対して△△をやっていた。今では信じられない。□□をすれば簡単に治るのに昔の人は分からなかったから・・・。」という時代が来る。治療法がガラリと変わるほど世の中は加速度的に変化しているのである。