首の横が硬くなる理由

首の横の筋肉を胸鎖乳突筋と言います。この筋肉が硬くなる理由は下記の3つです。

  1. 不眠
  2. ストレス(脳神経の中の一つ副神経が入り込んでいるため)
  3. 周辺の環境(耳が悪く、喉が痛い、姿勢など)

「不眠」も「ストレス」もどちらも脳の関係です。脳神経は殆ど頭や顔を支配しているのですが、一部首や肩などにも神経の枝を伸ばしています。「不眠」も「ストレス」などで脳神経が興奮すると、支配下の筋肉が硬くなります。これは臨床ではよく経験します。首の筋肉を触っただけで、「不眠かストレス、ありますか?」と聞いてしまいます。もうひとつの理由が「周辺の環境」です。冬など喉が痛む季節はすぐにこの筋肉は硬くなります。喉ですと両側が硬くなるのですが、一側だと同じ側の耳を疑います。中耳炎とか難聴を疑います。特に聞こえにくい場合は脳も神経を使いますので、余計に硬くなります。以前、片耳だけ聞こえない方の治療をした時に、悪い側だけ筋肉が異常に硬くなり、首を左右に向けなくなるぐらいでした。あと硬くなるのは「腕の使い過ぎ」です。パソコン病やスマホなど一日中腕を使っている方は、この筋肉の下の方から腕に行く神経が出ていますので、よく硬くなります。特に腕は自覚症状が出ないので、首が痛くなってはじめて来院されます。その時はかなり、腕が酷いので当然この胸鎖乳突筋も硬くなっています。以前、脛が硬くなる4つの理由を書きましたが、身体にはいくつか定番の反応があります。首の横が硬くなったら、「不眠」「ストレス」「周辺の環境」、場合によっては全てかもしれません。疑ってみて下さい。