右肘痛と胃炎

常連さんが転んで右肘を打ったという。レントゲンで異常はなかったが、最近は右肩まで痛くなってきたという。これ自体はよくある話なのだが、我々時々難治性の肘痛の方を診る。色々と調べても異常が出ず、ただ痛がる。注射で楽になれば良いが再発する方は多い。たかが肘痛だが実に難しい場合がある。テニスや野球なら原因が明確なので治療法は確立しているが、打撲だと思いもよらないツボを取らないと治癒しない場合もある。あと本人が胃炎があるという。胃炎と聞いて、「おそらく胃炎がなかったらこの肘痛や肩はもっと楽だったと思います。」と言ったら、「肘と胃炎?何の関係?」と言う。この反応は無理もないが、理由は下記の通りである。

  1. 身体には「父ちゃん母ちゃん」の反応があり、右肘を痛めて肩まで痛くなった場合、左肘や左肩にゆとりがあるとすぐに治るか、悪化しない。
  2. 胃炎の反応は左肩に出る。
  3. 右肩の痛みの何割かは胃炎で左肩にゆとりがなくなったからである。

体を診たら、スタマックラインの反応が強く、胃炎が数ヶ月続いている。その反応が左肩に出て、右肩に痛みが出て負担がかかったのをかばってあげられない。だから治りが悪い。身体は意外なところ同士がネットワークを持つ。だから全身を診て、何が起こっているかを診なければならない。