国連の仕事

今日来た若い方はやがて国連で働きたいという。そういう夢というか憧れを持っていることは話を聞いているだけでも気持ちが良い。以前関係者が来たときに、「国連は端から見えるよりもの凄くドロドロしている。権力に駆け引き、搾取にだまし、差別に偽りなど当たり前。国益という名の下に何でもあり。平和ぼけしている日本の感覚は全く通じない。」と教えて戴いた。テレビなどで国際紛争を見ていてもそう思う。若い方に、「おそらくあなたは両親に守られ、順風に育ってきたのでしょう。昔に比べて日本はより平和に平等になってきたから、感じないかもしれませんが、大学を出て何処かで仕事をしたとき、会社で何か不平等があったらおそらく文句を言うでしょう。『おかしい、不平等だ』と。しかし国連を目指すならそんな環境に入ったら、『やった、これで不平等や差別が体験できた。』と思いなさい。そしてそんな時にされた側はどんな気持ちになると味わいなさい。そう考えると大変な職場でしか学べないことはある。仲間が皆良くしてくれる環境では学べない。その延長線上に何かに対して怒りが出て、それを何とか出来ないかともがき苦しむ中に国連とご縁があるかもしれない。そんな感覚を持ちなさい。」という話をした。今はないだろうが、子供の頃の差別は当たり前だった。そんな矛盾を何とかしようと頑張って皆働いた。世界の国々まだまだ低開発国は沢山ある。差別などは当たり前である。この平和な日本の感覚は特別と思った方がいい。