治療をやめる話

今日来た常連さんは、少しお腹が硬い。もちろん自覚症状などないが、このまま悪化することもある。少し悪い段階で病気の目を摘んでしまえば簡単に良くなる。そんな話をしたら、「じゃ、このままにしたら悪化するのですか?」と聞くので、「悪化するか良くなるかは本人の生活と体力次第。あなたの場合はまめにうちに来るからもう10年ぐらい大病しないでしょう。本当はこういう場合、治療を3ヶ月ぐらいやめるといいのです。乳酸菌や荏胡麻もやめてみる。素の自分にしてみる。そうすると治療と薬の効果が分かります。僕は今まで何人も治療を止めて様子を見たことがあるので、大体どうなるかは分かりますが、ぼくの師匠はがんばかり診ていて乳酸菌を時々止めています。ドラッグフリーと言います。そうすると中には数字がどんどん悪くなる人が出てくる。そういう人は本当に治療しないと危ない人です。しかし薬をやめても悪化しない方は体力があるので、薬を大幅に減らせます。治療をやめて素の自分を知るのも手です。」と言ったら、「やってみようかなぁ。」と言う。「私がいつも感じているのはこういう仕事は身体だけのメンテではなく、医療情報も大きく皆さんの安心に貢献しているという事です。うちに来ればコロナの予防の話や最近得た情報など皆さんは学ぶでしょう。そうすると必ずそれを人にしゃべるでしょう。そんなのもこの仕事の役割と思っています。」「そうですね、毎回色々な話を聞く度に人にしゃべります。情報がないのはつらいなぁ。じゃ今回は治療をやめるのをやめます。再来週また来ます。」と言う。こんな会話をしながら、身体のメンテももちろん大事だが、改めて医療情報の大事さを感じた。