受験のコツ

以前、受験必勝法を書いた。受験生の身体を診るたびに、「休むことを仕事とせよ」と言いたくなってしまう。私自身も経験があるから分かるが、受験期は1分たりとも無駄にしたくない。親の都合で何処かへ行くときでも最低限、英語の単語帳ぐらいは持っていった。しかしこういう風に大変な時期だからこそ、出来れば3日、だめでも2日程山登りでもして完全にオフの日を作るといい。このたった2-3日でどれだけ心身がリフレッシュするか分からない。2日目の夜など勉強したい気持ちが湧き出てくる。その後教科書を開けば食いつくように学ぶ。この休みを取れるかどうかが決め手である。私自信当時はそんな余裕はなかったので出来なかったが、この年になるとやっておけば良かったと感じる。以前見たテレビドラマ、森田健作の「俺は男だ」の一場面に、新しく赴任した女教師が剣道部の監督になった。試合1週間前に突然、「今から本番まで竹刀に触ることを禁止しします。」と言う。生徒は動揺して、「今までと違う」とか、「あり得ない」と訴えるが、監督は聞かない。試合当日、キャプテンの森田健作が1週間ぶりに竹刀に触っただけで感動して他の部員も同じような感覚になる。そしてその竹刀を味わえた感動の勢いで勝ってしまう。花もそうだが水断ちをしないといい花が咲かないように、緊張して同じ事を続ける中にほんの少しだけ環境を変えることがとても大事である。若い頃出来なかった分、余計に感じる。