漢方薬を出すセンス

常連さんが、「今の症状に対して少し漢方薬はどうかしら?」と言うので、「結構漢方薬は先生との相性があります。症状を医者に言って先生が何をイメージしてどの薬にするかは先生のセンスです。そのセンスがあなたと合えば末永くお世話になればいいですが、合わないと他の先生を探さなければなりません。あなたは今、『腸が動かない』と『浮腫』が辛いでしょう。僕が拝見したら胃炎でした。患者の症状だけ聞いて出す先生とその患者の身体の背景を見て出す先生がいます。僕から見たら胃炎なので胃薬の漢方薬を飲めば腸も動くようになり、胃腸がよくなれば浮腫は回復します。僕の見立ては胃腸薬です。しかし浮腫ばっかり訴えれば浮腫剤が出ます。腸が動かないと言えば便秘薬が処方されるかも知れません。その辺がセンスです。一度先生に漢方薬を出してもらって飲んで様子を見てからその先生で続けるか考えればいいと思います。」と解説したら、「以前にもいい先生との出会いは10%と聞きました。新しい先生を探すのは少し大変です。」と言うので、「糖尿病や甲状腺の病気なら数字だけの問題なのでいいのですが、漢方薬は少し違います。西洋医学の薬みたいに頭痛にはこれといった具合にいかないので難しいです。少し時間がかかってもいいので、センスのいい先生を今の時期に探しておくといいです。」こんな会話をした。