ゴルフにはまる理由

仕事柄、ゴルフにはまる方は多い。テニスやトライアスロンもそうだが、お仲間との関係が大きく影響している。
ゴルフを始めた頃は周りがよく褒める。
「初心者にしては球が真っ直ぐ飛ぶ。このまま練習すれば、シングルまでいくのでは・・・。」
「ドライバーもクラブを変えれば30ヤードぐらいはすぐ伸びる。」
「今度我々と一緒にプレーしませんか。」
ゴルフづきあいが始まり、本人は寝ても覚めてもゴルフが気になってしまう。
少し上手くなるとプロに教わり始める。
段々自分の思ったとおりの球が打てるようになり、試合でも少し優勝に絡む。
ゴルフバッグの中には何本も同じ種類のクラブが入っていて周りから、「こんなに色々と使い分けるのですか。」と言われて悪い気はしない。
プレー後は一緒に食事をしながら仕事の話しも出る。
「そういう仕事をしていましたか。今度我が社にもご指導頂きたい。」
こうなると仕事も絡むようになる。
打ち合わせをしながらも頭の中はゴルフばかりなので、打ち合わせが終わるとすぐに会食でゴルフ談義に花が咲く。
ゴルフで人間関係が出来ているから、仕事もスムーズである。
次にそこから仕事を紹介される。
「あの方はまだゴルフを始めたばかりなのだが、中々筋がよく熱心だ。仕事も手伝ってもらっていて我が社とは関係が深い。」などと言われると、紹介された方も「是非、うちにもお教え頂きたい。では今度ゴルフでご一緒させて頂きたい。」ここまで来ると、ゴルフがメインだか、仕事がメインだかわからない。
月末に定例会などの試合があると欠かさず参加する。
そこで誰が勝ったなどという話になると、その話題があちこちで使える。
こうなるとお誘いはひっきりなしで、日曜日などは3組ぐらいから誘われる。
何度か断ると悪いから今度は平日にも行くようになる。
すると年間100回ぐらいプレーをするようになる。
これではもう股関節や腰はもたない。
誰かにそれを相談すると、「皆、持病持ちですよ。」と言われ、誰かが手術をしてうまくいくと皆そこに通う。
「やっぱり、脊柱管狭窄症の手術は○○先生が上手い。」という情報を皆が共有するようになる。
こういう経過を経て、ゴルフから抜けられなくなってしまうのである。