本当に頭のいい人

仕事柄色々な職業の人が来る。話をしていていつも、「本当に頭のいい人は質問のレベルが違う。決して小手先のことを聞かない。もっと根源的なところをついてくる。」と感じている。先程受けたセミナーでも整形外科の教授が、「ストレートネックは多いが、本当に肩こりと関係あるのだろうか?」という講義をして下さった。我々の感覚からすると、「レントゲンでストレートネックと言われたのなら、首や肩がこっても仕方がないです。」と当たり前のように言っていたその大元を疑ってかかった。大学の附属病院で数百人を調べた結果、「ストレートネックと肩こりの相関関係は見つからなかった」と結論を出した。我々もつい癖で、「ストレートネックねぇ・・・」と言ってしまうが、大元から間違っていたことになる。確かに言われれば、治療経験からもストレートネックだけ肩こりが酷いわけではない。肩こりには色々な要素が入ってくるが、「ストレートネックじゃ、酷いのは当たり前」というバイアス(偏った見方)がかかっていた。そこを質問できるのが本当に頭のいい人である。以前あるセミナーを受けていたときも知り合いの女医さんが、医者なのにそんな簡単な質問をするのという内容を聞いていた。こういう方が本当に頭が良いのだと思う。