年を取ったら医者がいなければ生きてはいけない

私も還暦を越え、親を送ることを考える年齢になった。
親には財産など残さなくてもいいから、少し贅沢をしろといつも言っている。

「中トロでもステーキでも何でもいいから少し高い物を食べたら」
「こってりしたものは胃が持たれる。美味しい物を食べすぎると医者に色々と言われるし、さっぱりしたものが食べたい」

「買い物をしたら帰りはタクシーを使えば」
「健康にために少し歩きたい」

「旅行でも少し行ったら?」
「友達も具合が悪いとか言って中々一緒に行けない。疲れるから家にいるのが1番楽」

「服でも宝石でも何でもいいから買ったら?」
「着ていく場所がない」

まさにああ言えばこう言うである。
結局年を取って時間とある程度のお金はあっても、身体の事を1番気にしている。
年を取ったら医者がいなければ生きてはいけない。
月曜日は眼科、火曜日は耳鼻科、水曜日は整形、金曜日は内科、時々マッサージ。
実家には市販薬や健康食品はかなりある。10年近く前に荏胡麻や青汁がブームになる前に送ったら、美味しくないとか言って文句を言いながら飲んでいたがいざブームになったら、「私は荏胡麻と青汁は大分前から飲んでいる」と友達に自慢していた。
最近はコロナの話ばかりだが、「たけしのレッドカルテ」みたいな健康番組は根強い人気がある。
これは間違いなく年を取ると健康が最大の関心事という事である。
若いうちから自分の身体を知り管理態勢を整えておけば、年を取ってから健康以外にも時間を使えるのではないかと思っている。