痛みの原因は「関節内」「関節外」
前回、腰椎椎間板ヘルニアの手術した後で痛みが出た方の話を書いたが、患者さんから、「ヘルニア内?ヘルニア外?」と少しわかりにくかったみたいなので、膝を題材に少し話をしたい。膝痛の方はよく来るが、まず痛みの原因が「膝関節内」「膝関節外」かで分ける。「関節内」なら、半月板か軟骨、靱帯が問題で、「関節外」なら周辺の筋肉、神経、血管、扁平足なとが原因になる。よく患者さんが、「MRIを撮ったけど関節自体は何も問題はないと言われた」と言うが、こういう場合は痛みの原因が、「関節外」にあり周辺の筋肉や反対側などをいじると膝痛が消える。つまり我々の適応である。逆に「関節内」に原因がある場合は、我々がいくらやってもダメで手術の対象になる。実はこの見極めがとても大事で、まずレントゲンなどで検査をして「関節内」に問題がないかを確認する。なければ殆ど我々で治療できる。逆にレントゲンなどを撮らずに我々が治療してどうしても痛みが残る場合は「関節内」に何かあるのではないかと疑う。ここを間違えてしまうと、筋肉の問題なのに効かない注射を関節内に打ったり、半月板の問題なのに筋肉に鍼を打ったりしても効果は期待できない。やはり治療は的確性がないと結果は出せない。