悩み方が下手
以前ブログで、「『気持ちに余裕がない』は心の問題ではない」と書いた。常連さんが珍しく喉を痛がり悩んでいた。今までは元気だっただけに少し喉が痛いだけで大騒ぎである。「身体の幸福」でも書いたが、「朝起きてから夜寝るまでに身体の事が頭に浮かばない」のが1番幸せである。しかし喉が痛いと、「あ、今日も喉が痛い。ちゃんとしゃべれるかなぁ。何時治るのだろう。インフルかなぁ、コロナかなぁ、薬は効くかなぁ・・・」と喉のことばかり考えてしまう。終いには自分の周りの環境や生き方にまで疑問を持ちだす。痛みが長引けば長引くだけ悩みは深くなる。気持ちは分かるが我々から見たら単に喉の問題だけなのに、そこまで行ってしまうかと感じる。そんな時に喉の適切な治療法を伝え治ると、さっきまでの悩みなど全く言わない。現金なものである。身体だけの問題なのに、心までやられてしまう。身体は心とつながりがあるから仕方がない部分はあるが、分けて欲しいと思う。結局悩み方が下手なのである。「喉が痛いからまずは専門家に診てもらおう」で終わりである。難病ならそこから悩めば良い。患者さんの話を聞いていると、腰が痛いだけなのに自分の人生を否定する方をよく見るが問題は腰痛だけである。少し分けて考えてちゃんと治療を受けてから悩んでも遅くはない。